超未来STORY Vol.1「貢献」
2085時代背景
リアルとバーチャルが共存している2085年。人々のコミュニケーションや個人の表現の場はバーチャル上が主体となっている。仮想空間の中ではリアルと異なる文化・ルールで構成された「デジタルコミュニティ国家」が多数生まれ、その中で人々は個性を表現している。一方でバーチャル上での表現は無限であるため、個性を出し辛く、人々は退屈さを感じている。そんな中、注目を集めていたのは「宇宙開拓事業」。資源不足に陥っている人類が生き残る上で必要不可欠なこの活動は非常に過酷だが、人類の希望を背負う一大プロジェクトだ。そして、メンバーの一人が副業として始めた「リアルな宇宙開拓の姿」を身体感覚とあわせて伝える体験コンテンツが人気に。臨場感のある火星の映像や五感を使った疑似体験が、人々にはとても新鮮で、開拓者の存在は憧れの的になっている。
シナリオの主人公
Name
XXX
Gender
男性
Age
35
Stay
火星
Occupation
副業ヒーロー(本業は火星の資源探索)
「目立ちたい」というシンプルな理由で火星からの発信をスタートするも徐々に人気に火が付き、瞬く間に火星で一番の人気者となる。配信コンテンツだけでなく、本業の資源探索においても抜群の知識・能力を発揮する。
火星ではわずかな人間と数万台のロボットによって作業が進められる。彼は人間の中の一人として火星開拓を行う傍ら、副業としてのもう一つの顔を持っている。それは、開拓のリアルをエンタテイメント化して配信する「HERO」だ。コンテンツは3億人のチャンネル登録者数を誇り、今や地球上で彼のことを知らない子供はいない。
彼は人が持つ五感情報を読み取る特殊なスーツを着て作業に取り掛かる。過酷な環境で働く作業者の肉体・精神の安全性を管理するために作られたもので、彼が感じた痛みや不安、達成感などの感覚データを映像と共にリアルタイムで視聴者と共有できる。地球の子供たちは、メタバース上の完成予想図が実際に作られていく様子を彼の身体を通じて体感できるという仕組みだ。
配信中、数千万のファンから届くコメントが網膜レンズに映るたびに彼は、喜びややりがいを感じる。コンスタントな発信の甲斐もあり、過酷でキツい仕事であるにもかかわらず火星開拓の仕事は「小学生のなりたい職業第1位」。「リアルに火星で活動している」という圧倒的なアイデンティティが、人々の憧れへと繋がっている。
HEROの本業は、宇宙資源研究所に所属する「資源探索家」である。火星に存在する貴重な資源を回収して解析、有効成分だけを抽出して濃縮し、定期船で地球に搬入するという役目を担っている。
今日は彼のところに地球からインターン生がやってきた。HEROの彼に憧れて火星探索の専門学校に入り、長年この仕事を夢に見てきたという。資源探索ロボットに同期したインターン生はHEROと一緒に火星の地表を周遊し、大量の資源を回収する。研究室で集めた資源を解析する作業を、インターン生は固唾を吞んで見守っていた。特大のモニタには資源の希少性と価格がリアルタイムに次々と表示されていく。HEROが集めた金属は、宇宙通貨で「1000宇宙ドル」に当たる希少な新素材であった。インターン生は、同じように現場を回っていた自分に発見できなかったその素材の価値を知り、驚きを隠せない。デジタル世界では貨幣価値が飽和し、リアルな資源が希少化しているため新素材の資産価値はとても高い。新素材を地球へ送り出すために定期船の荷物を入れ替えていると、地球で流行しているものを詰め合わせたプレゼントを見つけた。それは何年も地球に還れていないHEROのためにインターン生自身が贈ったものだった。インターン生は「憧れるだけでなく、いつか自分もこの手で貴重な資源を探し当てる」と心に誓い、火星での職場体験を終えた。
このシナリオから考えられる
希少性と田中貴金属の役割
この時代の希少性
宇宙空間も含めた現実世界における五感を使った生活が希少化
田中貴金属の強み
火星での宇宙開発事業に必要な新素材の提供
田中貴金属の役割
資源の価値保証による宇宙資産価値の担保を行う企業
この未来に至るまでの
時代の変遷
2070ー2080
希少性の価値
リアルに裏付けされたアイデンティティが希少化
人の幸せ
自分が何者であるかというアイデンティティが表現できること
年代の未来洞察
- デジタル上での個人表現は自由であるために、アイデンティティが希薄化
- リアルの価値の再認識
- 宇宙開拓のフィールドが火星まで到達し、宇宙開拓に対する恐怖心の緩和
田中貴金属の強み
極限環境で使用できる素材&生体適合性の高い素材&人間の感性を刺激できる技術
田中貴金属の役割
宇宙ビジネス&ヒューマンマシンインターフェース分野では不可欠な企業
2065
地球上では完全に持続可能なシステムが完成し、人々の関心は「個人の表現」に移行
2050ー2060
希少性の価値
宇宙開拓のための活動が希少化
人の幸せ
間接的にでも宇宙開拓に貢献できること
年代の未来洞察
- コミュニケーションや娯楽、個人表現の場所はデジタル上がメインになる
- コズミック・ゴールドラッシュの到来
- 宇宙空間への移住と物資移動が定着
田中貴金属の強み
極限環境で使用できる素材&生体適合性の高い素材
田中貴金属の役割
宇宙ビジネス分野では不可欠な企業であり、人間の感性の測定、再現に挑む企業
2045
月面基地が完成し宇宙探索活動本格化
2030ー2040
希少性の価値
宇宙での資源獲得が希少化
人の幸せ
バーチャル空間を使った無限の自己表現/新しい資源獲得の可能性を見出し、発展を維持できること
年代の未来洞察
- バーチャルを使った自己表現が全世代で定着
- 宇宙に行くことが一般人にとっても現実的となる
- 企業による宇宙空間での事業展開が活発になる
田中貴金属の強み
極限環境で使用できる素材&生体適合性の高い素材
田中貴金属の役割
極限環境事業分野、生体適合性が必要な分野で採用される技術をを誇り、人間の感性に興味を持つ企業
NOW
この超未来STORYの
編集メンバー
-
TANAKA未来研究所
M.I
-
TKK 化学回収カンパニー
M.T
-
TKK 化学回収カンパニー
M.F
Illustration by Ryohei Hayashi
この未来がオモシロイ!と
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※各STORYは架空の話です。
実際の田中貴金属の商品、
サービス等とは一切関係がありません。